家庭内感染を防ぐ方法(感染疑いがない家庭の場合)

家庭内の感染を防ぐにはどの程度の対策が必要なのでしょうか。これからも続く感染に対し、感染者がいない家庭では、過剰になりすぎず、適切で、ずっと続けることのできる予防策を覚えたいものです。

新型コロナウイルス感染の疑いがない時の家庭内感染予防策

新型コロナウイルス感染の疑いがない時、家庭ではどの位のレベルで感染予防策を行えば良いでしょうか。
ここで大切なことは、『外で付着したウイルスを家庭に持ち込まないこと』です。
家庭は不特定多数の人が出入りする場所ではありませんので、外から帰って来る家族一人ひとりがウイルスを家庭に持ち込まなければ、そこまで神経質に家中を消毒する必要はありません。

また、もし自分が感染者・濃厚接触者だったと後から知った時に他の家族にうつすような行為をしないよう、できる範囲で気を付けることも大切です。

<外からのウイルスを持ちこまないための感染予防策>

①帰宅後はすぐに手洗いを行う
外出先では、不特定多数が触れた物などさまざまな物を触ります。その手で家庭内の物を触ることは感染リスクが高まります。帰宅後は家庭内の物を触る前に、できる限り早く石鹸を使って入念に手洗いをしましょう。
ちなみに、流水だけの手洗い(15秒間)は手についているウイルスの数を100分の1にします。一方、石鹸などをつけて揉み洗い(10秒間)した後、流水ですすぐ(15秒間)と1万分の1までウイルスを減らすことができます。石鹸を用いての手洗い後は、消毒液を使用する必要はありません。
(厚生労働省HPより抜粋) https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/syoudoku_00001.html

②携帯電話を除菌する
外でも家庭内でも頻繁に触れる物と言えば、携帯電話です。携帯電話は素手で触るうえ、トイレの中まで手に持って携帯する人もいるようです。
携帯電話の除菌方法は、機種によって使用できる薬剤(アルコールなど)や防水加工の有無の問題がありますので、お使いのメーカーのホームページをご参照ください。

<他の家族にうつさないようにするための感染予防策>

①こまめな手洗い
トイレの後・調理の前・食事の前など、手が汚れるタイミングや口に入るものを扱うタイミングで手洗いをしましょう。

②トイレを流す際はフタを閉める
排泄物にも新型コロナは潜んでいます。フタを閉めずにトイレを流すと、水が流れる勢いでウイルスが空間に巻き上がります。
新型コロナだけでなく、ノロウイルスなど他の病気の感染予防対策にもなりますので是非フタを閉める習慣をつけましょう。

③歯磨き・うがい用コップを家族で共用しない
コップは直接口をつけるものですので、新型コロナに限らずコップを介して他の病気もうつります。場所をとってしまいますが、コップは一人一つ別々に使いましょう。

身の回りの物の消毒・除菌方法

そこまで神経質に家中を消毒・除菌しなくても良いですが、家族が頻繁に触るドアノブや食事をする際のテーブル、家族で共用するトイレは感染者がいない時でも清潔に保ちたいものです。
家庭内で身の回り物を消毒・除菌する際には、薬剤の濃度が大切です。濃度を守らないとせっかく行った消毒・除菌の効果がきちんと発揮されないので注意しましょう。

<食器・箸などの消毒・除菌>

・熱湯
80℃の熱水に10分間浸します。

<ドアノブ・テーブルなどの消毒・除菌>

①塩素系漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム)
次亜塩素酸ナトリウムの濃度が0.05%になるように薄めてから拭きます。その後、水拭きをします。
腐食の恐れがあるため、金属製の物には使用しないでください。酸性の物(サンポール、クエン酸など)と混ぜると塩素ガスが発生して危険ですので、絶対に混ぜないでください。

②洗剤(界面活性剤)
新型コロナウイルスに有効な界面活性剤・濃度は以下の9種類です。
・直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(0.1%以上)
・アルキルグリコシド(0.1%以上)
・アルキルアミンオキシド(0.05%以上)
・塩化ベンザルコニウム(0.05%以上)
・塩化ベンゼトニウム(0.05%以上)
・塩化ジアルキルジメチルアンモニウム(0.01%以上)
・ポリオキシエチレンアルキルエーテル(0.2%以上)
・純石けん分(脂肪酸カリウム)(0.24%以上)
・純石けん分(脂肪酸ナトリウム)(0.22%以上)

家庭用洗剤は、製品に記載してある使用方法の通りに使います。台所用洗剤は上記の濃度になるように薄めてから使用します。

③次亜塩素酸水
有効塩素濃度80ppm以上の次亜塩素酸水で消毒したい物の表面をヒタヒタになる位に濡らし20秒間待ちます。その後、きれいな布やペーパーで拭きとってください。この時、消毒する物の汚れをあらかじめ落としておきましょう。

酸性の物(サンポール、クエン酸など)と混ぜると塩素ガスが発生して危険ですので、絶対に混ぜないでください。また、不安定な物質のため冷暗所に保管し早めに使いきりましょう。

※①の次亜塩素酸ナトリウムとは別物です。次亜塩素酸ナトリウムを薄めても次亜塩素酸水にはなりません。

④アルコール
濃度70%以上95%以下のエタノールを使って拭き取ります。引火性があるため、空間に噴霧することはやめましょう。

飛沫感染を防ぐ 効果的な換気方法

咳・くしゃみ・声を発することで口や鼻からウイルスを含む飛沫が空中に放出されます。飛沫感染は、その飛沫を他の家族が口・鼻から吸い込んでしまうことが原因でおこります。
家庭内では家族同士が会話するのはごく自然のことですし、暮らしの中で咳・くしゃみをすることも自然なことです。少しでも飛沫感染のリスクを回避するために換気を行いましょう。

効果的な換気を行うには、風の流れができるよう2方向の窓を数分間開けます。頻度は1時間に2回程度が望ましいです。夏場は部屋の温度が上がらないように冷房器具を付けたまま行いましょう。冬場にも部屋の温度が下がらないよう暖房器具を付けたまま行いましょう。

台所や洗面所などに設置してある換気扇を常時運転することも有効です。換気扇は部屋の温度を大きく変化させることなく換気ができるので、夏・冬におすすめです。

家庭でのマスクの捨て方

使用済みマスクは感染源になる可能性があります。正しく捨てないとゴミを出す人やごみ回収の作業員が感染してしまいます。使用済みマスクに直接触れることがないよう、また、使用済みマスクが接触した部分を他人が触ることがないように気を付けましょう。
環境省が提唱している『ごみの捨て方』をご紹介します。

①ごみ箱に袋をかぶせます。
②ごみがいっぱいになる前に、マスクなどのごみに直接触れることがないようごみ袋をしばって封をします。
※万一、ごみが袋の外側に触れた際には、二重にごみ袋に入れてください。
③ごみを捨てた後、石鹸を使ってよく手を洗います。

まとめ

これからも新型コロナウイルスの感染に気をつけなければならない生活は続きます。自分が感染しないように気を付けることはもちろん、もし感染していた時に家族を含め周囲の人にうつさないように日頃から気を付けることも大切になります。新型コロナがどのように感染し、どのようなポイントをおさえると感染予防になるのかを理解したうえで、過剰な予防策で疲れてしまわないよう上手に今の状況を乗り切りましょう。

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